彼女は予想の斜め上を行く
長身で、ほどよく筋肉のついた体型、爽やかな笑顔。
男の俺から見てもイケメンなスポーツマンタイプの男。
「俺、今日からお前の教育係りだから、よろしく♪」
「マヂすか!?よろしくっす!」
「なぁ、勇人」
「ん?なんすか?」
「さっき金本に見とれてたろ?」
慣れない職場。慣れない仕事。
中島先輩に教わりながら、瞬く間に午前の業務は過ぎていく。
で、今は昼休み。
ブッッ
突然の中島先輩の質問に、俺は思わず飲んでいたお茶を吹き出す。
「うわっ!お前何やってんの!?」
あからさまに嫌そうな顔をする先輩。
って、あんたのせいですから!
「すっ、すみません。でも、なんすか?いきなり…」
ゴホゴホと咳き込み、涙目ながらに聞く。