社長と秘密の生活
仕方なく…“笑わないで下さいね?”と、前置きをしてから説明した。
すると―――――。
「じゃあ、その…お父さんが決めた相手との結婚を逃れるには、“一流企業に就職する”しかないんだね?」
「………はい。お恥ずかしいですが、そういうことになります」
自分で言ってて情けなくなって来た。
「う~ん、絶対とは言えないけど…」
彼は腕を離して、ジャケットの内ポケットから名刺入れを取り出した。
そして、1枚名刺を取り出し…裏に何かを書き始めた。
「この病院で健康診断を受けて、うちの会社に面接においで」
「はいっ?」