社長と秘密の生活
男が慌てて逃げた去った後、
杏花に近づくと……震えていた。
まさか、何かされたんじゃないよな?
俺が見たのはお尻を撫で回してるだけだったが
それ以外にも何かされたのか!?
殴られたり……キスされた……とか?
そんな思いが抑えられないが、今は杏花が心配だ。
俺が大丈夫かと訊ねると、杏花は“大丈夫”と言うが
手首はしっかり、うっ血してるじゃねえか!!
うっ血する程拘束されたのかよ!?
マジで許せねぇ!!
俺は怒り狂う感情を必死で押し殺し、
杏花を強く抱きしめた。
杏花が安心出来るように。
俺の心が落ち着くように……。