社長と秘密の生活


杏花は苦しそうに俺の名前を呼んだ。

今、杏花の顔を見たらメチャクチャにしそうで怖い。

俺の怒りの矛先を杏花には向けられない。

俺はしばらく抱きしめ続けた。


ごめん……杏花ごめんな。


何故、一緒にフロントへ行かなかったんだろう。

何故、マリーナで杏花を待たせなかったんだろう。

後悔だけが募るばかり。




コテージに戻って、

本当であれば食事に出掛ける時間。

さっきの事もあり、部屋で食事をする事にした。


フロントに電話をして……。


杏花が心配というのもあるが、

俺が杏花を連れ出したくない。

俺以外の誰にも、杏花を見せたくないし。

……ましてや、触れるなんて問題外!!


< 121 / 557 >

この作品をシェア

pagetop