社長と秘密の生活
杏花は苦しそうに俺の名前を呼んだ。
今、杏花の顔を見たらメチャクチャにしそうで怖い。
俺の怒りの矛先を杏花には向けられない。
俺はしばらく抱きしめ続けた。
ごめん……杏花ごめんな。
何故、一緒にフロントへ行かなかったんだろう。
何故、マリーナで杏花を待たせなかったんだろう。
後悔だけが募るばかり。
コテージに戻って、
本当であれば食事に出掛ける時間。
さっきの事もあり、部屋で食事をする事にした。
フロントに電話をして……。
杏花が心配というのもあるが、
俺が杏花を連れ出したくない。
俺以外の誰にも、杏花を見せたくないし。
……ましてや、触れるなんて問題外!!