社長と秘密の生活
私は泣きそうだよぅ。
そりゃあ、“私”でその気になってくれるのは嬉しいけど。
私は恋愛初心者なんだから。
そんな、肉食獣みたいな目で見ないでよぅ。
そんな、ガツガツ来られてもムリだから!!
「とりあえず、俺…シャワー浴びてくるから、杏花はもう少し寝てな?」
要は抱きしめている腕を解いて、私の身体に布団を掛けてくれた。
はぁ……。
それにしても要が本領発揮って。
……どうしよう。
今でさえタジタジな私なのに。
「杏花、おまたせ!」
「どうしたの?」
要はトレイに朝食を乗せ戻って来た。
「杏花を餌付けする」
「餌付け?」
「はい、アーンして?」
要はベッドに腰掛けトレイを置き、
フルーツをフォークで刺して、私の顔の目の前に。