社長と秘密の生活


私はその女性が気になり、ページを捲った。

次のページも……その次のページも………

無意識に次へ…次へと捲る。


黒いスーツを身に纏った男性陣の中に

……ところどころに女性が数名。


だけど、捲っても捲っても、

私の目に飛び込んでくるのは、

………要とその女性だけ。


何かのパーティーの時のようで、

正装した要と赤いドレスを着た女性が、

アルバムに中に沢山載っていた。


それはまるで『本物の恋人』のように

2人はとても楽しそうな笑顔で、

女性が要の腕に抱きついたり、

要がその女性の腰に手を回したり。


………胸が苦しい。


心の奥が黒く淀んでいく……。


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