社長と秘密の生活
「それにもし、元カノだったとしても、今の俺には杏花がいる」
杏花はじっと俺の目を見つめて。
俺はそんな杏花の頭を優しく撫でた。
杏花は上目遣いで俺の顔を凝視している。
フッ……そんな顔したらダメだろ?
話し合ってるのに今すぐ押し倒したくなる。
俺は柔らかい髪をひと掬いして、
杏花の顔を覗き込んだ。
「ん?」
「………」
「俺は他の誰でもない、杏花と結婚した……だろ?……ん??」
俺は“そうだろ?”と念押しするかのように。
「だから、他の女は眼中に無い!!」
「/////////」
杏花は無言で顔を真っ赤に染め上げた。
「だから、杏花は何も心配しなくていい」
「私…要を信じてればいいの?」
「あぁ、俺だけ見てろ」
俺は杏花をギュッと抱きしめた。
強く、強く……
安心出来るように…。