社長と秘密の生活



買い物を済ませ、自宅へ無事に到着。

早速、購入して来たスパイスを使ってお料理開始。

いつも以上に手の凝った料理がテーブルの上に並んで…。

……要、喜んでくれるかなぁ?


シンク内を片付けていると…

玄関のドアが開く音が聞こえた。

泡だらけの手を濯いで、

玄関へ向かおうとした瞬間―――!!


「ただいまぁ――!!」

「キャッ!!……おかえりッ!!」


帰宅した要に抱きしめられた。


「ん―――ッん、やっぱいい匂い☆」

「えっ?何の匂い?香水つけてないよ?」

「違う。杏花からハーブのいい匂いがしてる」

「あぁ、スパイスのハーブ?」

「そう。女って香水の匂いが普通と思ってたけど、杏花はハーブの匂いが良く似合う」

「それって、オバサンってこと?」


ハーブが似合うって、どういうこと?

オシャレじゃないってこと?

少し怪訝な顔で窺うと、


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