社長と秘密の生活
俺が疑いの眼差しで和成を見れば、
「だって、お前がベタ惚れな女なんだろ?」
「………」
「あのお前が落ちた女なんだからさぁ?」
確かに少し前までの俺には、吐き捨てるほどの女が居た。
それが、今じゃ杏花1人。
和成が気に病むのも分かるが…
今回ばかりは承諾して貰わない事には。
「そこを…頼む!!」
俺は再度頭を下げた。
「…………仕方ねぇなぁ。借りは高くつくからな?」
「あぁ、分かってるって!!幾らでも、何でも聞くから」
和成は渋々今回の件を引き受けてくれた。
和成だけが頼みの綱なんだから、
マジで大助かりだ。
本当に持つべきものは親友だな。