社長と秘密の生活
16.和成の彼女
杏花と離れて、約2カ月。
既に限界!!
杏花に会いてぇ~。
俺は禁断症状が出ていた。
仕事は集中出来ず、毎夜のように夢に杏花が出てくる始末。
杏花の手料理食いてぇ~~。
杏花に触れたいし、抱きしめたい。
――――マジで限界!!
危険状態を知らせる警告音が、一日中脳内で鳴り響いている。
………キスしないと、
…………死ぬかも………俺。
俺は無意識に携帯で和成に電話していた。
「もしもし、カズ?今いいかぁ?」
「おぅ、どうした?」
「杏花どうしてる?」
「お前に会いたがってるけど、我慢してるっぽい。健気に料理でストレス発散してる」
「おいっ、杏花の料理食ってんのか?」
「うん、毎日。つーか、すげぇ旨いな?ありゃ、落ちねぇ男はいねぇだろ?」
ッんだよ!!……マジかよ。
俺は杏花の手料理を食べてねぇのに、和成は毎日食ってるだと!?