社長と秘密の生活
私の有り様を見た和成さんはクスッと笑って、
「今日はゆっくりお風呂にでも入って早く寝な?」
「和成さんは?」
「俺、まだ仕事が残ってるから事務所に戻るね?」
「えっ?これから?」
「あぁ。気にしないで先に寝てていいからね?」
こんな遅い時間なのにこれからまだ仕事をだなんて…
私の為に……本当に申し訳無くて。
「………はい。お気を付けて…」
「じゃあ、行って来るね?」
「行ってらっしゃい」
和成さんは深夜にも関わらず、仕事に出掛けた。
私に出来る事は何もない。
和成さんの言う通りにお風呂に入って、
早々にベッドに横になった。
薄暗い天井を見つめると…
要と女の人のイチャつく姿が目に浮かんで…
「要………」
私は胸がしめつけられる思いで、知らず知らずのうちに……
涙を流しながら眠りについた。