社長と秘密の生活
「あっ、あの…初めまして。今日からご一緒させて頂きます…佐久間キョウカです。アンズの花と書きます」
緊張のあまり、たどたどしく言葉を紡いだ。
「あら、可愛い名前ね?私、杏の花は好きよ。薄いピンクの花は桜に似ているけれど、がくの部分が赤くて可愛らしいのよね?」
優しく微笑む笑顔も素敵。
「はい。私も好きです」
「私も先週入会したばかりなの。仲良くして頂けるかしら?」
「はい、喜んで。こちらこそ、宜しくお願いします」
私は笑顔で挨拶した。
「名前と同じで可愛らしい方ね?」
「とんでもありません」
「フフッ。とりあえず、中に入りましょう?」
「はいっ!!」
私は小夜さんの後を追って、料理教室へと。