社長と秘密の生活


スモークガラスが開き、

中から小夜さんが手招きしている。


私は車に歩み寄ると、

運転手の男の人がドアを開けてくれた。


「お待たせ致しました。どうぞ、お乗り下さい」

「おはようございます。宜しくお願い致します」


私は深々お辞儀をして、後部座席に乗り込んだ。


「小夜さん。おはようございます。今日は宜しくお願い致します」


私はぺこりと頭を下げて、小夜さんに挨拶した。


「おはよう、杏花さん。無理にお誘いしてごめんなさいね?」

「無理にだなんて…。とっても嬉しかったです」

「フフッ。そう言って頂けると嬉しいわ」


その後も話は尽きず、

あっという間に別荘のある軽井沢に到着した。


< 328 / 557 >

この作品をシェア

pagetop