社長と秘密の生活


はあぁぁ~~~……。


世の中はクリスマスで賑やかだけど、

私の心は今にも嵐が来そうな曇り空。


クリスマスが……苦しみます状態。


私はソファの上で丸まった。

もう、何も考えたくない。

私なんて……。


「杏花ちゃん?!」

「あっ、はい!!」


突然の呼び掛けに慌てて顔を上げると、

和成さんが仕事に行くところ。


「もしかして、泣いてた?」

「い、いえ…大丈夫です。それより何か?」

「あっ、うん。今日クライアントのクリスマスパーティーがあって、一緒に来て貰えると有難いんだけど…」

「えっ?パーティー?でも、ドレスとか無いし…」

「そう言うと思って、用意しといた」


和成さんはテーブルの上に大きな箱と紙袋を置いた。


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