社長と秘密の生活
怒りは頂点に達し、全身の毛が逆立ち、
血が沸々とするかの如く……。
顔の血管がプツッと切れたような気がした。
見開いていた目をゆっくり閉じて、
奥歯をグッと噛みしめた。
車は程無くして本宅敷地内に。
玄関前に車が3台。
何やら人が集まっていた。
俺は車から降り、急いでその場へと駆け寄った。
すると、
人だかりの中に会長夫人の姿を発見。
俺はすぐさま声を掛けた。
「お婆ちゃん、どうしっ…杏花!?」
祖母と本田に支えられた杏花がいた。