社長と秘密の生活


「あ゛あぁぁ~~~~このまま帰りてぇ~~」


要は私の全身を隈なく凝視。

そして、私は彼の長い腕に引き込まれるように

ギュッと抱き寄せられた。


「要ッ!ジャケットにお化粧が付いちゃう!!」

「いいって」


……良くないよぅ。

黒いジャケットにファンデーションが

付いちゃうんだってばぁ。


「あらあら、漸く来たかと思えば、すぐコレだもの。要、そういう事は終わってからにしなさい」


要の背後から小夜さんの声が。


「あぁ?」

「杏花さんのお化粧が崩れるでしょ?」

「チッ」


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