社長と秘密の生活
「企画部はいつからミーティングが井戸端会議になったんだ?」
杏花がいる場所へと歩き出した。
すると、
企画部の連中が一斉に振り返った。
「「「「 社長!! 」」」」
気持ちいいほどにハモる声。
杏花も俺の姿に驚いた顔をしている。
「社長、いつからいたんですか?」
先程の男がしれっとした表情で……声を掛けて来た。
「だいぶ前。お前ら話に夢中で全然気が付かなかったからな」
俺は平静を装った。
「要?どうしたの?企画部に何か用なの?」
杏花は立ち上がって、首を傾げてる。
ッ!! それだよ!! その顏!!
小首を傾げて『ん?』と可愛い表情を。
俺はすかさず杏花の腕を掴んで
男連中から引き離すように手繰り寄せた。