社長と秘密の生活


「社長が奥様のことを想ってるのは十分分かりますが、嫉妬深い男は嫌われますよ~」


嘲笑しながら、口にした。


はぁ?

何なんだ? コイツ!!

どいつもこいつも………。

つーか、社長に対する言葉遣いじゃねぇだろ!!


あ゛―――――ッ、超~腹が立つ!!


「社長?そろそろ会議のお時間です」

「分かってる」


沢田が事態を収拾しようと、横から声を掛けて来た。


――――クソッ!!


一先ずここは、注意だけするか。

俺は企画部の連中に、


「仕事中は私語禁止だ。ミーティングが終わったのなら、さっさと各々の仕事に掛かれ。杏花、それが済んだら社長室に来なさい」


仕方なく、社長としての対応をした。

そして、止むを得ず購買部との会議へとその場を後にした。



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