社長と秘密の生活


やっぱり、そんなにも泊まるんだぁ。

そりゃこんだけあってもおかしかないよ。


「杏花がもっと泊まりたいって言えば、もっと泊まれるけど?」

「い、いえ、いいです。十分ですから…」


1週間も泊まれば十分でしょ?

何、考えてるの!?

一体、どんだけするつもりよ!?


「ほら、早く入って来い」

「………はい」


要はリビングへ。


私は薄いピンクの上下セットを手に。

とりあえず、1番無難なピンクをチョイス。

だって、やっぱり……初夜に黒や赤を着る勇気は私には無い。

それに……この……ベビードール。

シフォンの布地は見る分には可愛らしくて、

如何にもお人形さん?が着るようなヒラヒラ、スケスケだし。

まさか、これを私が身に纏うなんて…。

ムリよ!!無理!!絶対ムリなんだから!!

だって、胸が丸見えだし……。

下手したら……

気休め程度にしか布地が無いベビードールだって……。

はぁ……。

男の人って、やっぱりこういうのが好みなのね……。


旅行ケースを隈なく……

ん?……あれ?

パジャマが無い。

………何で?

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