社長と秘密の生活
お風呂上がりだから?
この熱いのはお酒のせい?
………違う。
これは要のせいだよね?
私は今までにないくらいの緊張で、どうにかなりそう。
治まりそうに無い激しい鼓動。
あまりの激しさに壊れてしまうんじゃないかと思うくらい。
胸元で握りしめる手が勝手に震え出す。
目をギュッと瞑っているハズなのに、
彼の指先の動きが鮮明に判る。
彼の吐息と衣擦れの音が…
静まり返る部屋に響いてる。
身体中が要の感触を確かめるように。
息苦しさの中、
全神経が彼の指先に集中する。
肌に伝わる彼の指先のぬくもりを感じて。