社長と秘密の生活
6.深夜のイタズラ
俺は今まで“女”というのもに、執着したことがなかった。
けど、杏花と出会って“執着”どころか、
“独占欲”という感情に支配されている。
今朝、婚姻届を区役所に提出してからというもの
杏花を見るたびにニヤけそうになる。
だって、すげぇ美人なのに…
自分じゃ気づいてないから、仕草一つ一つが愛らしい。
今までの女は、自分の容姿に自信を持ってるような女ばかりだったから。
まぁ、俺の好みが美人なのは変わってねぇか。
けど、杏花は女の武器の使い方を知らない。
今までの女はワザと胸を強調させたり、
変に甘ったるい匂いの香水をプンプン匂わせ…
無意味に身体をくねくねさせながらへばり付いて来た。
―――それがどうだ。
杏花は香水を匂わせるどころか、俺に近寄る事すらしない。
俺に魅力が足りないのか?
コレでも結構女には不自由してないんだが。
そんな純粋無垢な杏花は、無意識で俺を誘ってくる。
本人は全くもって自覚が無いらしい。
まぁ、コレが堪らねぇんだわ。