人間
「どうしよう…。」
先生か誰かが通るのを待とうにも、ここは校舎裏。
人はめったに来ない。
もうどうすればいいかわからないくらい混乱していた。
私は出口を探したが、入れられたところ以外なく、結局、人が来るまで待たなければいけなくなった。
そんな暇な時間にふと頭に浮かんだのが、菜子の事だった。
最近彼女は少しおかしかった。
あまりいいことではないが、前は率先して私をいじめていた。
それなのに、彼女は最近なにもしてこない。
それだけではなく、最近何かに悩んでいるようにとても苦しそうな表情をしていることが多くなっている気がした。
私にはそれがとても気になっていたが、他人に構っているほど、余裕も、勇気もなかった。