人間
鳥は卵に入っている。
卵は、まだ小さい雛にとって壁だ。
そんな壁を自らのくちばしで少しずつ割って、自力で外に出る。
では、鹿や馬などの哺乳類はどうだろう。
生まれたばかりの赤ちゃんが最初にすることは立つこと。
何時間も立とうと苦戦するのだ。
どんなに時間がかかっても絶対に立つのだ。
それは、敵から身を守るためだ。
立てない子は親に見捨てられるそんな世界だ。
しかし人間はどうだろう。
生まれてすぐに立つこともできず、上の者からの言葉で動くような、言うなれば"モノ"だ。
それは、敵が居ないからか、バカなのか、それはわからない。
ただ、言えることは、他の動物とは違い、自分一人では生きていけないということだ。