人間




気がついたら私は眠りについていた。

時計を見ると、時間は11時半。

私は先にお風呂に入り、リビングへ向かった。

リビングはもう真っ暗だった。

なにか食べようと電気を付けてみると、テーブルの上に私の分の夕食が置いてあった。

私は母の優しさに感謝しながら夕食を食べ、再び眠りについた。

次の日も、体を起こすのは辛かった。

身体中が痛み、足を動かすのが嫌だと感じた。

それでも、"逃げた"と思われたくなく、私は必死に足を動かし、体を起こした。

いつも通り学校へ行く準備をし、いつもの時間に家を出た。

変わらない日常。

終わらないいじめ。

そんな日々にウンザリしていたその日、いつもと違うことが起きた。

いつもの場所で昼休みを過ごしていると、足音が聞こえた。

“きっと誰かが近くにいるだけだよ。”そう思っていたが、その足音は少しずつ近づいて来ている。

私は少し後退りをしながら、上がって来る人物を見た。

「なんで…?」




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