心まで抱いて・・・。
ずぶ濡れのままの2人・・・。

郁美は、修二の前でシャツのボタンを外し始め、彼を見つめた・・。

そんな郁美の行動に驚かされた。

すると・・・。

「・・あたしの心まで抱いて下さい。あなたの心の中をあたしでいっぱいにして下さい。修二が好きです。もう、他にも考えられないくらいあなたを愛しています。」

俯く郁美・・・。

「郁美・・。愛してる。お前の全てが欲しい・・。」

コクンと頷き。修二は、彼女をベッドに誘い、

2人は、改めて本当の愛を感じ確かめあった・・。

肌と肌が触れ合う中、こんなにもお互いの心が愛おしいものだと初めて感じていた。

そんなありきたりな事が2人にとって凄く嬉しかった・・。

そして、愛を確かめ合った後に修二が郁美へプレゼントを渡した。

「郁美、これ・・。」

修二が郁美に渡した小さな箱。

「開けて良いの?」

「ああ・・。気に入るか分からないけど・・。」

そんな修二の言葉に聞きながら箱を開けてみると、

中には、小さなブルーマリンの指輪が光っていた・・。

「修二・・。これ・・。」

「いつか渡そうと思ってた。・・今は、安物だけど
今度は、本物買うから・・。」

その言葉に郁美は感動して泣いていた。

「ありがとう・・。」

泣いてる郁美の左の薬指にはめた指輪・・。

「綺麗だよ・・。」

「大事にするね・・。あたしの宝物だよ・・。」

「ああ。」


やっと2人の間に笑顔が戻り、本当の『愛』をみつけた修二と郁美・・・。

あの雨の日に出逢った修二と郁美・・。

『運命』なんて信じてなかった。

でも、本当にあるものだと感じた2人・・。

これからまだたくさん乗り越えないといけない事が

あるけど、2人は、最後に残ったたった一つの気持ち

を大事にしていこうと思っていた・・。

それは、お互いの心と心の繋がり・・・。

何よりカラダでつなぐよりドキドキしてるから・・。
< 47 / 49 >

この作品をシェア

pagetop