18のシンママ
振り返ると先程の男性が私達を見下ろしながら、鍵を持っているではないか。

『あなたは…さっきの』

「あ、うん。俺、久家遼」

え?いきなり自己紹介?
どうしよう…。とりあえず私も…

『私、仲野紗紀。この子は、私の息子の仲野誠』

「よろしく、はい…鍵」

久家さんはにこりと微笑むと私の手の平に家の鍵を落とし、握らせた。
え?この人何がしたいの?
私の頭には疑問しか浮かんでこなかった。

「ありがとうお兄ちゃん」

誠はふわりと微笑んで、久家さんに言った。うあっ、可愛い。
誠の笑顔により私の心は、瞬殺された。
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