君とあたしの距離、50㍍。
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あたしは朝食を終えると、
洗顔、歯磨き、着替え、準備を
慣れた手つきでちゃっちゃと済ませる。
髪は面倒だから、ブラシで
無造作に梳いただけ。
あたしは赤いランドセルを背負うと、
玄関のドアを開けて、「行ってきます」
をなるべく笑顔で言った。
新学期、少しでも明るい気持ちで
行かないと!
「行ってらっしゃい」
お母さんの声を聞くと、あたしは
頷いて、マンションのエレベーターで
12階から1階まで下りた。