涙で文字がにじんでいく。



陽太は悪くないのに・・・。



「ありっがとぉ・・・っうぅ・・・」



そのあと泣き続けてどうしたのかなんて覚えていないけど、気が付けば自分の部屋の前にいた。



「・・・」



部屋の前には青いカーネーションの花束が置いてあった。



『花言葉を送る』



ふと手紙の言葉がよみがえった。



ほぼ無意識にケータイで青いカーネーションの花言葉を調べた。



「花言葉」



・・・永遠の幸福



花束を見るとそこにはカードがあった。



「幸せになれよ」



そう陽太の字ではっきりとかいてあった。



また、涙があふれて止まんない。



どんなに流しても枯れない涙はどれだけわたしの大切な人たちを奪えば気が済むのだろう。



運命はときに幸せで、ときに残酷。



でも、幸せな時間ほど短く感じるのは私だけなのかな?
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