三番街の天才ランナー



がたんごとんと電車は街中をすり抜けるように走る。



時には建物の中をぶち抜いて線路が走っているところもある。



顔に当たる風が心地いいな。



次の駅は海岸前と掲示板に紙が貼られた。



「翔!次降りるよ」



風を受けてみかんの髪がたなびいた。



きれいな茶色い髪がキラキラと光っていた。



『海岸前駅、海岸前駅、お降りの方は落とし物お忘れ物等無いようお気をつけを』



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