三番街の天才ランナー
「みかんちゃん、ここは…」
「布団草原!あたしなんか嫌なことがあるとここに来るの」
そういってみかんは俯いてしまった。
「なんか…あったのか?」
「……うん…あのね…あたしホントはこんな元気な人間じゃないの。ネガティブで、コンプレックスばっかで………ごめんね、話してもどうにかなる話じゃないのにね…」
俺は何も考えずにみかんを抱きしめていた。
「みかん、いいじゃないか。ネガティブでコンプレックスばっかでも、それはそれでおまえなんだ。おまえしか持ってない、おまえだけの自分なんだ。」