恋日和
☆河原の蛍☆
「急にごめん」
ゆっくり離された手。
強く握られていたから、ジンジンしてる。
土手に座ると、葉さんはゆっくり話し始めた。
「あそこに居た睦月は、俺の幼なじみなんだ」
葉さんの目は、遠くの観覧車を見つめている。
「高校の卒業式の日に、何も言わずにどこかに旅に出た。昔から、自由人だったけど、自由過ぎるだろ」
声は笑っているけど、夜に紛れて表情は分からない。
もっと近くに座れば良かった。
ゆっくり離された手。
強く握られていたから、ジンジンしてる。
土手に座ると、葉さんはゆっくり話し始めた。
「あそこに居た睦月は、俺の幼なじみなんだ」
葉さんの目は、遠くの観覧車を見つめている。
「高校の卒業式の日に、何も言わずにどこかに旅に出た。昔から、自由人だったけど、自由過ぎるだろ」
声は笑っているけど、夜に紛れて表情は分からない。
もっと近くに座れば良かった。