恋日和
一歩一歩観覧車が近づいてくる。

「…綾は、幼なじみだから。睦月と幸せになることを願ってる」

前を向いたまま話始めた。

「卒業して、バイトも辞めて。もぅ会えないと思った時、気付いたんだ」

繋いだ手に、力が込められた。

「前に二人でここに来たとき、俺が言ったこと、覚えてる?」

優しく笑う葉さんに、私は頷いた。
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