狼少女の恋愛。
那月!!
「どこ行ってたの!」
私置いて1人で
楽しかったでしょうね!
「志祐梨、あのさ」
「1人で待ってた私って馬鹿?」
ナンパ男はとっとと
帰っていたらしく、
お構いなしに愚痴を言い続ける。
「どっか行っても、
女の子ばかりだったでしょ!
そりゃ私よりも可愛い子なんて
たくさんいたでしょ!?」
___私だけみてよ!
独占欲が、露わになる。
狼が、人前でも出てくるのは久々。
周りのお客さんの視線なんて、
気にならない。
「もう、知らない!」
行先も分からず、
ただただ、走った…。