狼少女の恋愛。


那月!!

「どこ行ってたの!」

私置いて1人で
楽しかったでしょうね!

「志祐梨、あのさ」

「1人で待ってた私って馬鹿?」

ナンパ男はとっとと
帰っていたらしく、
お構いなしに愚痴を言い続ける。

「どっか行っても、
女の子ばかりだったでしょ!
そりゃ私よりも可愛い子なんて
たくさんいたでしょ!?」

___私だけみてよ!
独占欲が、露わになる。
狼が、人前でも出てくるのは久々。
周りのお客さんの視線なんて、
気にならない。

「もう、知らない!」

行先も分からず、
ただただ、走った…。

< 20 / 37 >

この作品をシェア

pagetop