死神の邂逅
「なったわけじゃない。もともと私はこうなんだ」
「なら余計に喜べよ。俺が賞賛してやってんだ。フクロウになんなよ、そのままでいろや、死神」
いいオカズじゃねえかと男の口が更に歪む。
対する五十鈴は目を擦った。鳥目側はともかく、人の目は暗闇では不慣れ。長く閉じていたせいか、水分も溜まっている。
改めて人の目で見つめたことで、自分を見つけたこの男の目が“普通でないこと”を知るわけだが。
「つうか、最近の死神はオシャレなんだなぁ。こう見えてもおっさんだからさ、俺。テクニシャンな経験者なんだけどよ、ずいぶん、脱がせやすそうな服してんじゃーん。やられ系ファッション?」
「脱がせるためではない、動きやすいからだ」