死神の邂逅


「俺のかけた呪いを、“返しやがった”!ご丁寧に、ノシつけて返すぐらいに、そっくりそのまま完璧に返してきやがった!

あり得ねえ、あり得ねえだろうが!今までそんなこと一度だってねえのに、あのクソ野郎は平然と、“微笑みながらやりやがった”!」


ようやく話が見えたと五十鈴は腕を組んだ。


「なるほどな。やはりそれは自業自得じゃないか」


どのみち、藤馬の間抜けぶりは変わらず――いや、間抜けに腑抜けを付け加えられるほど馬鹿馬鹿しい話となった。


元を正せば、藤馬がその『クソ野郎』とやらに下らない理由で突っかからなければ、こんなことにはならなかった。


自分自身の力にプライドを持つからには、藤馬もまさかこんなことになると思っていなくとも、やはりどう見ても藤馬が蒔いた種。原因は藤馬にある。


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