死神の邂逅
ここまでくれば拷問だ、それを涼しい顔でてきぱきとする『クソ野郎』を思い浮かべ、もしかしたら藤馬よりも普通ではないのかとも思った。
「――で?お前は『助けろ』と言うが。お前曰くの、最強な呪いなぞに私がどうこうできるわけがない」
私はただの伐採師だと、五十鈴は言う。
「わーってるよ。五十鈴ちゃんが何もできねえことぐらい。死神は基本、死んでいる人間しか救えないらしいじゃん。
もうこんなになっちまえば、止血云々の治療で済むはずもねえしぃ」
「なら、なぜ私を呼んだ」
「五十鈴ちゃんの膜破いて、元気取り戻す」
「……」
「まてまてまてって!じょーだんっ、軽いジョークだって!マジ行くな!それは洒落になんねえから、おいって!」