死神の邂逅
「了承した。それで?呼んできてほしい奴はどこにいる」
「さあ」
「さあって……」
「知らねえよ、野郎の居場所なんて興味ねえし。呼びに行かなくてもいいんだ、どうせあいつは“呼んだら来る”」
「ずいぶんと便利な奴だな」
「そーなんだよ、便利なんだよ。でも変人だ、だいぶ前に会ったきりだが、印象は変人しか残らねえぐれえにふざけた奴なんだよ。
あいつに助け求めんのは正直気が引けるが、しゃあねえ。五十鈴ちゃん犯すためにやるわ」
聞き捨てならないことを言いつつ、藤馬は自身の懐に左手を置いた。
「ここんとこに折り紙あっから、人形作ってくれ」
「……」
「ふざけてねえよ。ちぃっとばかし俺の血で汚れてんだろうけど、それでも連絡手段にはなっから。
ほら、俺、腕ねえ指ねえしで、懐から折り紙出すこともできねえんだよ。五十鈴ちゃん綺麗に作ってくれ」