花畑の中で
諦めたようにため息を吐いた。

「……最初はそのつもりだった。しかし今は利用するつもりはない。いつのまにか……。」

その先の言葉を濁らす。

「……いつのまにか??」

織田さんにきいても答えてはくれなかった。

『好きになっては駄目よ。』

すぐそばで囁くように……その声の正体は美沙姫様だった。
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