花畑の中で
むしろ……私を親しくしてくれた。

あの彼女が??

一瞬だけ感じた冷たい視線。

「さぁ美沙……城へ帰ろう。」

ふわりと私を抱き上げた。

えっ……と

「……恥ずかしいよ。一人で歩けるよ??」

顔を赤くし、俯く。

「……逃げられても困る。」

右足を労るように持ち上げる。

不思議に思い見てみると切り傷があった。

気づいていたんだ…。
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