りぼん結び。
「今の誰だよ。」
「え。」
なぜか彼はとても・・不機嫌だった。
私、なんかしたっけ?
「聞いてんだけど。」
いつもより低い声で・・私はさらに戸惑う_____。
「・・類先輩だけど。」
「・・男?」
「う、うん。」
「へぇ。」
・・どうしたのかな。
なんか、直哉が――・・おかしい。
「・・帰ろう?」
「・・あぁ。」
帰るといっても、何か月ぶりだろう。
視線は自然と
――――・・彼の空いた右手にいく。
あの手には、もう触れられないのだろうか。
他の女の子はいいのに・・なんで。
なんで私だけ・・
二人で無言で歩く道は、とてもさみしく見えた。
「・・あ、じゃあ私こっちだから。」