りぼん結び。
「うん・・なおくん、ごめんね?いってらっしゃい。」
”なおくん”
そんな一言が、私の頭から離れてくれない。
きっと・・特別な存在なんだ――・・。
直哉を見て、にっこり微笑む”沙希さん”は・・とてもとても綺麗だった。
「・・朝から、ついてないな。」
私は、気付かれないように。
早足でその道を通った_____。
気のせいだろうか。
沙希さんと、目が合ったと思った私は。
「はぁ。」
「なーに、ため息ついてるのよっ」
「千夏・・、」
このタイミングで会うか・・。
絶対、取調べされるし・・。
「おはよ!昨日、上手く言った?」
キラキラと目を輝かせている千夏をみて、
私はまた・・ため息をついた。