りぼん結び。



「・・・別に。」



直哉も素っ気無く、返事をした。



「パシリさぁん、早くどいてくれない?」


「いきなり真ん中に入ってきてなんなの?」



その一言で、私は本当の目的を思い出した。



「あの・・さ、なお・・大野君。」



私は、みんなに見られながらも声を絞り出して声を掛けた。



「・・・・何。」



でも返ってくるのは、直哉の冷たい瞳と低い声。


・・そんなに私と話すの嫌なのかな。



「・・委員会・・だから、行こう?」



「・・あぁ、さき行ってて。俺約束あるから。」


「え・・・でも。」


「それとも、一緒にいかなきゃ行けない義務でもあんの?」



私はそういわれて、何も言えなかった。


確かに義務はない。




「・・わかった。」


でも、私が教室を出て行くときの直哉の取り巻きの人たちがケラケラと笑っているのが気に食わなかった。



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