ピュアぼーい～そんなキミに傷つけられて～

『で、マナのどこに惚れちゃったの？』







平静を装って聞いてみると、








「笑顔が、可愛いなって・・・思って」







照れまくりの奏悟。赤くなっていく彼の顔とは正反対に、あたしの心はブルーまっしぐら。







『奏悟ってさぁ、今時めずらしいくらい、なんて言うか・・・ピュアだよね』






「そう？俺はフツーにしてるけどなぁ。初めてそんなこと言われたわ」







『うん、なんて言うか…濁りがない・・・っつうの？』





「へぇ、そお」







本当は麻波の好きな人も知ってる。







この前聞いた話では、隣のクラスの・・・拓哉くん、だっけ。






彼もまた、人気物体質なのか、よく周りに人がたくさんいるし、あたしも喋ったことあるから、







名前ぐらいは、知ってる。






拓哉くんもかっこいい部類の人間だけど、あたしの好みじゃない。性格とかも。






『残念だけど、麻波は隣のクラスの拓哉くんが好きなんだって。諦めな？ベタ惚れだから』






って、言ってやりたかった。







でも、言ったって諦めないと思う。むしろ聞き流しちゃうかも。







その代わりに、あたしの口から出たのは