その猫、取り扱い注意
タイトル未編集
ある意味素直なんです
あたしの彼氏はツンデレです。
どれくらいツンなのかって聞かれたらお茶碗一杯分くらい。
デレは箸のような存在感で滅多に見られないから9割はツンということで。
まぁ、説明は後にしましょうか。
早く歩かないとイツキくんが一人で先に行ってしまう。言い忘れましたが、只今登校中です。
「イツキくーん」
「は」
「一緒に行こーよ」
「なんで」
「え」
「嫌」
「……」
毎日こんな感じです。寂しいです。非常に。
「あの」
「なに」
「一応付き合っているんだよ、ね?」
「そうだっけ」
「なにとぼけてるの。イツキくんから告白してきたくせにーっ」
「うざい」
「あの時の素直はどこへいったんだろう」
「黙って」
「ワカリマシタ」
あたしに背中を向けたまま、イツキくんは素っ気なく言い放って足を進める。
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