その猫、取り扱い注意
目隠しごっこ
僕の彼女は純粋です。
いつも通りの朝。時間も遅刻しないように家を出る。
すると、隣の家からユミちゃんが現れた。それを見て思わず頬が緩んだ。
朝からにやつくなんてなんだか変態みたいだ。
いや、だって、嬉しすぎる。
「おはようチアキくん」
「……」
「チアキくん?」
「…ごめん。おはよ」
なんだからしくない。いちいちユミちゃんの行動に照れてたら身が持たないじゃないか。
彼女はいつもと変わらないのに。なんで僕だけ焦ってるんだ。
それは自分自身が一番分かっていることで、学校へ着けば嫌なくらい思い知らされるのだ。