その猫、取り扱い注意
「……」
少しの沈黙。
暫く経ってから意を決した表情の彼女。
今まで色んな女の子からの告白を断り続けたけど、フラれる側はこんなにも緊張するものなのか。
告白した時よりも心臓のスピードが速い。
「あ、あの」
「うん」
震える声を聞いて少なからずユミちゃんも緊張していると思った。
「あたし…チアキくんのこと好きだよ」
「え」
「好き。でもそれは友達としての意味で」
「…うん」
「チアキくんの好きとは違います。ごめんなさい」
「そっか」
「……」
「それでユミちゃんはどうしたいの?」