あなたが居たから…
次の日 昨日の事が頭から離れなくて、憂鬱なまま学校に行った。いつもと何も変わりない風景。でも 一つ変わった事。あたしは昨日生まれて初めてキスをした。なんだか周りのみんなより自分が少し違う存在になったような気分だった。そして『おはよっ』っていつもとかわらないシオリがやってきた。『おはよ』なんか気まずい。シオリは昨日の出来事を何も知らない。話すべき?話さないべき?あたしの出した答えは話さないだった。シオリは何も知らないんだから、このままにしておこう。きっとキヨシもあたしをカラかっただけだと自分にいい聞かせた。そしてシオリが言った。『ねぇ 聞いてる?』シオリはさっきからあたしに何か話してたみたいだったけど、あたしは聞いてなかった『あっ!ごめん。ごめん。なんかボーッとしてたっ』っておどけてみせた。『もうちゃんと聞いてよ!昨日あたし風邪ひいてたじゃん。だからか、ダーリンが電話してきてくれて、今日逢おうって、誘われたのぉ~。しかも2人でっ。いよいよあたしも女になる時がきたかなっ』って言った。あたしはそれを聞いてやっぱり昨日の出来事はカラかわれただけだったって、答えを出した。