あなたが居たから…
あたしは自分の部屋に入って、膝から崩れた。実の父であるはずの男から、自分を売り物にしろと言われたも同然の事を言われた。そりゃ家で働けるのはあたしだけだけど、300万って…。今まで障害者年金で育ててもらったけど。高校もバイトして行ってるのに、こんな事って…。あたしはもしかしてこの家の本当の子供じゃないのかも…。だからあんな事普通に言えたのかも。そう思えば今までされてきた事もすべて納得できる。そう思った。いいや、そう思うしかなかった。そしてあたしは開き直ってしまった。自分はもう《汚れてる》今更何されようと同じだと。