あなたが居たから…
マヤさんが 『大丈夫?』って、目の前に手を差し出して上下に振って、言ってくれた。全然大丈夫じゃないけど、『大丈夫です』って笑って見せた。なんで、こんな時にもあたし笑っちゃうんだろ…いつも《大丈夫》って言葉を言うと勝手に笑顔を作るようになってしまってる。変なの。
もう クセになってる…。
そしてマヤさんはそんなあたしを見てこう言った。『全然、大丈夫じゃないだろ?無理に笑わなくていいんだよ。悲しかったら、泣けばいいんだよ』って、その言葉を聞いたら、自然と涙が溢れてきた中学生になった頃から泣いた事なかった気付いたら、もう2年も泣いた事がなかった…。
そしてマヤさんは『今は辛いけど、頑張れっ!なんかあったら、いつでもあたしを頼ってきなって』って、笑って頭を撫でてくれた。嬉しかった。親友と勝手に別れられてしまった彼氏、同時に失ってしまったあたしに、マヤさんという存在はとても大きな存在になった。
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