あなたが居たから…
階段を降りて、お店に続くドアを開けるとマヤさんのお母さんが、もう居て開店準備をしていた。しばらくしたら、1人目のお客さんが来た『ママ~今日も来たでぇ』とお客さんは言ってお店に入って来た。お客さんはお店の常連さんみたいだ。そして、マヤさんに『お絞り持って行って』って言わた。あたしはマヤさんに説明された通りに、『お絞りどうぞ』と言って、お客さんの出した手の平にお絞りを広げて渡した。お絞りを受け取ると、お客さんは『顔怪我しとるみたいけど…可愛い子やなぁ。ママの子?』って聞いた。ママはマヤさんと1回目を合わせて笑い合い『そうよ。マヤの妹なの。マヤに似てやんちゃで』って言った。あたしはえっ!って顔しちゃったけど、お客さんは『ママが綺麗やから、将来楽しみやな』ってあたしを見て言った。あたしは恥ずかしくなって下を向いた。でも 嬉しかった。あたしにもう一つの家族ができた。